建築指導ではざっくりとこんな仕事をしています

業務内容
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通常は、建築指導課という上から目線の名がついている職場です。

建築基準法に基づいた指導行政を担当しています。

設備職が担当することは、建築に係る確認が多いです。

建築確認は建築物を建築するときなどで守らなければならない法律ですが、建築物に設置される昇降機や浄化槽、非常照明設備、排煙設備、換気設備も大きく関連しています。

特に「昇降機等」とくくられるものは、エレベーター、エスカレーター、段差解消機など多彩です。

また、なぜか遊戯施設(遊園地にあるジェットコースターなど)は、この「昇降機等」に法律上含まれています。

※鉄道などは含まれていません。

この違いは、一説には、乗り場で乗って乗り場に戻ってくるかどうかの違いという説があります。

どっちにせよ、観覧車やジェットコースター、メリーゴーラウンドなどは、建築基準法の規定が適用されるのです。

在籍職員

電気職、機械職、建築職、事務職がいます。

建築指導行政は、過去の経緯を知っていることがとても重要な仕事です。

法律などに書いていることが全てです。

書いていればOK、書いていなければNGとただそれだけです。

しかし、間違ったことはできません。

いい加減なことも言えません。

法律はすべてのことを書いているわけではありません。

解釈が重要になることがあります。

そのため、行政庁の間でも解釈が異なるため、手続が違っていたり、認められなかたりすることが発生しているのです。

このようなことでは、混乱を招くので、行政庁が集まった建築行政会議などで、取扱いを統一するよう努力しますが、意見が一致しなければ統一しません。

また、現実と法律が乖離してくることも出てきます。

法律が追いついていないという部分も見受けられますが、法律に合わせてやっていくのが建築行政の世界です。

そのへんが解釈だったりするのですが、難しい舵取りがあります。

建築物

建築物

建築物とは、たいがいの建物です。

建築基準法に定義がありますが、犬小屋は例外だと私は思います。

犬小屋も入ると判断する人もいますが。

建築付帯設備

建築物に付帯する照明設備はもちろん換気設備、衛生設備(上下水道)、昇降機設備など設備と呼ばれるものです。

建築物に付帯する設備ですので、ほとんどすべての設備です。

なお、法律の定義上、建築付帯設備は、建築物に含まれます。

昇降機等

前述していますが、建築行政の設備職にとては、昇降機等のウエートが高いです。

換気設備

建築物にとって必要不可欠な設備です。

排煙設備

火災時に排煙することで生命を守ります。

重要であることは言うまでもありません。

非常照明設備

停電時に暗転させないための設備です。

重要です。

消防設備

建築基準法とは別に消防法によって定められている設備も建築物に付帯されています。

消防同意という手続がありますが、建築行政ではそこまで深い関係ではありません。

担当業務

確認申請

建築物を建築するときは、事前に特定行政庁や指定確認検査機関に建築計画を申請しなければいけません。

なお、建築付帯設備は、建築物に含まれます。

つまり、昇降機も浄化槽も換気設備もなんでもかんでもたいていのものは、建築物に含まれます。

ザクッといえば、設備職は、こうした建築付帯設備について、その計画が、建築基準法に適合したものかどうかを判断する仕事です

建築物本体は建築職が確認します。

確認できれば、建築主事の名で確認済証が交付されます。

法律行為であるため、責任重大です。

 

なお、古くなったエレベーターを総入れ替えする場合でも確認申請と同様の扱いをする特定行政庁が多いです。

なお、一昔前まではすべての申請を特定行政庁が処理していましたが、それらの業務が民間開放されました。

実際のところ、民間(指定確認検査機関)の方が手数料は高いのですが、審査が早いこと(その分適当?)などから、現在は多くの申請が民間(指定確認検査機関)に流れています。

完了検査も同様です。

完了検査

工事完成後に完了検査を現地で行います。

エレベーターであれば、かごの動きや法令で決められている地震時管制運転装置が動作するかどうかなどを試験します。

非常照明は、停電させて検査します。

排煙設備や換気設備も同様です。

立入検査

建築基準法に違反している建物などに立入検査を行うことがあります。

エレベーター事故が発生したりすると、こういう仕事が発生します。

平和であってほしいです。

定期報告

建築基準法で指定された特定建築物の設備は定期的に検査を行い、特定行政庁に報告する必要があります。

昇降機等、換気設備、排煙設備、非常照明設備が対象になっていることが多いですが、他の設備について求めている特定行政庁もあります。

これらのチェックも担当します。

遊戯施設

「昇降機”等”」に含まれるのが、遊戯施設です。

ジェットコースターやメリーゴーラウンド、観覧車など楽しい仕事ですが、それは端から見た場合です。

申請が少ないことは想像できると思いますが、こちらの確認や検査の経験もほとんどありません。

設備が複雑なので、構造計算も難しいので理解するのは大変です。

ひとたび、事故が発生すると大事故に繋がる可能性が大きいので、緊張します。

実際に事故が起こったりすると、ほんとうに大変なことになります。

遊戯施設は遊園地だけにあるものと思われていますが、デパートの屋上やちょっとした公園などにも設置されていたりしますので、油断ができません。

近年は、大型遊園地が繁盛して、小規模遊園地がどんどん淘汰されていっているので、仕事で携わることが徐々に減ってきています。

 

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