下水道の設計施工監理ではざっくりとこんな仕事をしています

業務内容
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下水道は、土木工事の中で最も電気職と機械職の仕事のウエートが大きい分野です。

特に機械職にとって、もっとも華々しい職場です。

テンションが上がる機械職は少なくない。

土木構造施設は、一度造ってしまえば終わりですが、機械設備や電気設備をそのまま20年使用することは至難の技です。

そのため、修繕工事はもちろん更新工事も多々ありますので、活躍する場が多いです。

在籍職員

電気職、機械職、土木職、建築職、事務職がいます。

電気職は、下水道施設の受変電設備や中央監視制御装置、計装設備などの設計と工事監理を行います。

機械職は、下水道施設のポンプや汚泥掻寄機、脱臭設備、汚泥焼却設備などの設計と工事監理を行います。

土木職は、土木構造物の設計と工事監理を行いますが、現在は日本中で造りきった感じですので、そうした仕事はあまりありません。そのため、予算管理などを担当しています。

建築職は、下水道施設の電気設備や機械設備を収める建築物の設計と工事監理を行いますが、最近は土木構造物同様に修繕や改修がメインの仕事です。

下水道施設

上水と比べると下水という世界は、見てみないと本当に分からない世界です。

身近にあるにも関わらず、「あなたの知らない世界」といっても過言ではありません。

汚い水をきれいにしてから流す施設です。

考えただけでもものすごい技術の結集と言えるでしょう。

下水処理場

最近は浄化センターとか水再生センターとかカムフラージュした名前になっています。

下水管で集められた下水をきれいにして川や海に放流する施設です。

実際は、生物の力を借りてきれいにするわけです。

微生物に機嫌よく働いてもらうために、適度に下水(エサ)を反応池に入れたり、金魚鉢と同様に空気をブクブクさせたり、溜まった泥(微生物)を除去したりします。

泥は最終的には汚泥焼却炉で燃やします。

灰は通常、埋め立て処理をします。

担当業務

設計

新設時は、計画人口から算出された計画水量に基づいて下水処理施設が計画されます。

現在は、人口減少社会が来ていますので、更新はおろか減築も行われていくことでしょう。

しかし、水質管理が厳密化されていく世の中になってきていますので、昔に比べると設備は増える傾向にあります。

水処理方式が変わるということです。

そうした機械設備の設計があった上で、電気設備がそれらの機械に電源をつなげたり、制御するための信号の取り出し、送りを行い、中央監視制御装置と接続したりといった工事を設計します。

設計は外注です。

コンサルタント会社が行うことがほとんどです。

コンサルタント会社はメーカーなどから聞き取りしたりして新技術などの情報も持ってきます。

役所の設計担当者は、下水処理場の維持管理担当者など関係者からも聞き取りなどしながら、自らの考えをまとめた上で、コンサルタント会社に指示して、使いやすい設備の設計を進めます。

こうして、仕様を固めつつ図面が完成します。

小さな修繕工事は自分で図面を書くことがあります。

積算

設計図面をもとに、積算をします。

電線が何メートルあるのか、スイッチが何個あるのか、機器が何個あるのかなどすべて積み上げます。

電線やスイッチの単価も調べて積み上げていきます。

機器は特殊なオーダー品なのでメーカーによる見積りで単価を決定します。

こうして設計価格が決まります。

入札

入札に至るまでに設計価格を基準として最低制限価格などが決定されています。

その後、入札があり、施工業者が決定します。

なお、入札業務は、事務職がメインで行います。

工事監理

仕様書と図面だけですべてが網羅されているわけではありません。

最低でも下水処理場の運転状況に合わせて工事を進めなければなりません。

施工業者と下水処理場担当者など関係者と調整しながら、工事を進めます。

雨が降ったら停電工事はすぐに中止になることがあります。

停電工事などは余裕をもって計画しないといけません。

そのような調整を重ねて工事を完成まで担当します。

自分の担当工事が完成するのはうれしいです。

下水処理施設は、一般住民から遠いので周知されにくいこともあり、その点では寂しいのですが。

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